二つのファイルを左右に並べ、違うセルを目で探す方法は、行の追加や並び替えがあるだけで追えなくなります。色や書式の違いまで見るのか、業務上重要な値だけを見るのかも曖昧になりがちです。
まず、同じレコードを結び付けるキーを決めます。社員番号、商品コード、伝票番号などで行を対応させれば、並び順が変わっても追加・削除・変更を分けられます。
一意のキーがあり、比較する列を決められるなら自動化しやすい作業です。キーが重複する場合は、日付や枝番を組み合わせます。差分は色付けだけでなく、旧値・新値・変更項目・元ファイルを一覧に残します。
差分確認の前に決める四つの基準
「違うところ全部」ではなく、業務上必要な差分を定義します。
- 同じ行を結び付ける番号がある
- 追加・削除・変更を分けたい
- 比較対象から除外する列を決められる
- 空欄と0、大小文字、前後空白の扱いを決められる
- 差分確認後に承認済みの印を残したい
一致・追加・削除・変更を分けて出す
キーが片方にしかない行は追加または削除、両方にあるが値が違う行は変更として扱います。変更行では、どの列がどう変わったかを旧値と新値で示します。
金額や数量は厳密一致、名称は前後空白を除いて比較するなど、列ごとに比較規則を変える場合があります。書式やセル色は業務上の意味がなければ対象外にした方が安定します。
- 1照合キーを確認する
重複しない番号を選び、欠番や重複がないか先に検査します。
- 2比較規則を列ごとに決める
数値、日付、文字列、空欄の扱いを整理します。
- 3差分一覧を作る
追加・削除・変更と、旧値・新値を一つの確認表へ出します。
関数・Power Query・VBAの使い分け
同じ表構造ならXLOOKUPなどでも比較できますが、比較列が多い、毎回ファイル名が変わる、差分レポートを保存する場合はPower QueryやVBAが扱いやすくなります。
| 方法 | 向いている場面 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 関数 | 列数が少なく、画面で確認する | キーの重複と参照範囲に注意 |
| Power Query | 表同士を結合し差分を抽出する | データ型をそろえる |
| VBA | セル差分や帳票出力まで行う | 比較対象と除外列を設定可能にする |
ファイルの差分確認で確認しておきたいこと
小さな表なら、まずキー列の重複を確認し、比較対象を3〜5列に絞ると手作業でも精度が上がります。
- 比較前に両方のバックアップを取る
- 行番号ではなく番号で照合する
- 並び順をそろえるだけで比較済みにしない
- 差分がない件数も記録する
ファイルの差分確認を相談するときに伝えること
差分があるサンプルだけでなく、追加・削除・変更がそれぞれ入った一組を用意します。
- 比較する二つのファイル
- 照合キーと重複時の扱い
- 比較する列・除外する列
- 空欄・0・表記ゆれの扱い
- 希望する差分一覧の見本
ファイルの差分確認をプロに任せる目安
- 比較列が数十列ある
- 数万行を毎日または毎週照合する
- 差分の見落としが契約や在庫へ影響する
- 承認者や確認履歴まで残したい
ファイルの差分確認で確認しておきたいこと
色を付けるだけでは、並び替え後に差分の理由が分からなくなります。
- 行番号で比較して追加行以降がすべて差分になる
- キーの重複を無視する
- 数値と文字列を同じものとして扱えない
- 差分結果を元ファイルへ直接書き込む
更新前後の比較で確認しておきたいこと
セルの色や書式も比較できますか?
技術的には可能ですが、業務上の意味がある書式だけに絞る方が誤検知を減らせます。
並び順が違っても比較できますか?
一意のキーで行を結び付ければ、並び順が違っても比較できます。
重複する番号がある場合はどうしますか?
日付や枝番などを組み合わせてキーを作るか、重複自体を要確認として先に分けます。